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女性の活躍推進とワーク・ライフ・バランス

2014年4月10日

育休後コンサルタント 山口 理栄 氏

今回は、育休後コンサルタントの山口理栄さんによる、「女性の活躍推進とワーク・ライフ・バランス」をテーマとした全3回の連載コラム(最終回)をお届けします。

 

※「その1:女性の活躍推進の現状、女性が活躍できる社会とは」はこちら

※「その2:企業における女性の休業から復職までの支援体制、受入体制」はこちら

その3:休業、復帰に当たって女性自身に必要な心構え

育児休業制度ができる前には、産後約2ヶ月で職場復帰しなければ仕事を続けることができませんでした。1991年に育児・介護休業法が制定されたとき、わたしは子供を持つかどうか迷っていた時期でしたが、これで出産したとしても仕事が続けられる、とうれしく思ったことをいまでも覚えています。

このことからもわかるように、育児休業、そして短時間勤務は、出産後も辞めずに働き続けることを可能にする制度です。したがって、制度を使って子育ての一番手がかかる数年間の時期を乗り越えたあとは、再び通常の働き方に戻って力を発揮することが大前提です。そのための心構えについて、育休中と復職後に分けて説明します。

復職が近づいたら近くの保育園を見学し、入園手続きをしましょう、と言いたいところですが、待機児童の多い地域では、予定の時期に確実に復職できるよう、綿密な計画を立て、入園に向けて事前に準備することが必要です。夫婦で協力し、一人で抱え込まないようにします。

復職の時期が予定通りにいかないとわかったら、なるべく早く職場に連絡し、相談の上再設定するようにします。

復職したとき気付くのは、産前と同じようには働けないということです。また、育休中のようには育児も家事もできません。どちらも中途半端なためストレスを感じることでしょう。それを少しでも軽減するには自分で全てをやろうとしないことです。

復職が近づいたら、仕事のある日のスケジュールを書いてみましょう。保育園の送り迎えのどちらかをパートナーの分担とします。  

保育園の送りはパパ、迎えはママだから分担できている、ということにはなりません。なぜなら、「送り」は保育園に送るだけですが、「迎え」は家に連れ帰るだけではないからです。夕食から寝かしつけまでが「迎え」の仕事です。「迎え」を交代で行うか、相方も19時、20時には帰っていると大分楽です。

仕事と育児の両立を、会社の両立支援制度と保育園だけで行おうとしている人が多いですが、それだけでは時間的にも精神的にも余裕のない両立生活になってしまいます。各種サービスがありますのでぜひ利用しましょう。

保育に関しては、病児保育、ファミリーサポート、ベビーシッターなどを利用します。子供が病気のときに病児保育は欠かせません。病院に併設されたものや、自宅で子供を看てもらえるサービスがあります。

保育のサポートとしては近所で見てもらえるファミリーサポートがよく使われています。ベビーシッターはあらかじめ実績のある業者を調べて登録しておきます。企業の福利厚生制度などにより保育料の補助が各種用意されているので調べてみましょう。

家事は料理、掃除、買物などでさまざまなサービスが利用できます。特に夕食材料の宅配サービスや、調理が簡単な冷凍食品が豊富な生協などの宅配業者、その日すぐ配達してくれるネットスーパーなどが便利です。

こういったサービス以外にも、地元自治体の各種施設/制度の利用、自治体や町内会への加入、ママ友パパ友との交流などによっても両立生活は豊かになります。もちろん、両親の助けが得られれば非常に大きな力になるでしょう。ただ、両親からはいつまでも支援が得られるわけではありませんし、逆にこちらが支援する必要もでてきます。近居の人がうらやましいという声も聞きますが、一概には言えません。それぞれの環境で最善の方法を見つけたいものです。

両立に関するさまざまな情報を入手することも大切です。日本経済新聞社が提供するサイト「日経DUAL」などは、共働き子育て世帯に必要な情報を様々な角度で網羅しています。読者の4割は男性ということで、夫婦で注目すべきサイトと言えるでしょう。


復職が近づいたら、上司と面談をしましょう。職場で面談が義務づけられていない場合でも、自分から上司に連絡をとって復職後の働き方について申告し、理解を得ます。面談での確認項目があらかじめ決まっている場合はそのシートに記入して面談に臨みます。もし決まっていない場合は、この表を参考にしてください。

 

項目

回答

1

面談日(年、月、日)

 

2

勤務開始予定日(開始済みの場合は「済」)

 

3

育児短時間勤務利用の有無

 

4

時短「有」の場合、利用する理由

 

5

時短「有」の場合、利用を終了する時期

 

6

子が1歳未満の場合、育児時間利用の有無

 

7

時短「無」の場合時間外労働除外申請の有無

 

8

勤務時間

9

保育園名

 

10

保育時間

 

11

保育園の送り迎えの体制

送り  迎え

12

家族等の協力状況(パートナー、両親、その他)

パートナー
両親
その他

13

通勤時間(保育園を経由しない場合)

 

14

繁忙時に時間外労働が可能か

 

15

時間外「可能」の場合、事前調整に必要な日数

 

16

休業中の職場環境の変化などで知りたいこと

 

17

仕事の内容、役割分担などへの要望事項

 

18

仕事を再開するにあたっての意気込み

 

19

育児休職中に学習や資格取得した場合はその内容

 

20

本人、子の健康状態など

 

21

その他、職場に知らせておきたいこと

 

いよいよ復職です。挨拶すべき人はあらかじめピックアップしておき、復職後なるべく早く顔を見せにいきます。人の異動や仕事の内容の変化などにはなるべく早く追いつくことが大切です。復職後はミスが多くなりがちなので、確認を丁寧にするなどで予防しましょう。職場復帰直後に子供の病気で休まなければならないことも全く珍しいことではありません。自分のせいだ、と思わず、こんなものだ、と思ってください。
仕事は常に見える化することを心がけ、仕事の質と量がちょうどよいと思えるまで上司と相談して調整します。上司や同僚とのコミュニケーションを密にして、たとえ短時間でも成果を出すことを心がけていきましょう。日々の積み重ねが実力になり、自信になります.皆様の幸運を祈っています。

(おわり)

<プロフィール>
山口 理栄(育休後コンサルタント)
総合電機メーカーに24年間在籍し、ソフトウェアの開発に従事。子育てしながら部長職まで務める。2010年に独立し、仕事と子育ての両立を可能にする社会の実現をミッションに、職場復帰セミナー、育休後社員を部下に持つ管理職向けセミナーなどを実施。土日には、育休後の働き方を語り合う場「育休後カフェ」を各地で実施
【著書】「さあ、育休後からはじめよう -働くママへの応援歌」2013年2月 労働調査会発行

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