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シンポジウム「働き方の意識をチェンジ!企業も個人もステップアップ」

平成24年11月9日(金曜日)、東京ウィメンズプラザでシンポジウム「働き方の意識をチェンジ!企業も個人もステップアップ」を開催しました。

基調講演「子育てパパは仕事もデキル!~ワーク・ライフ・シナジーのすすめ~」

NPO法人ファザーリング・ジャパン ファウンダー/副代表  安藤哲也 氏

イメージ・働き方の問題はなかなか変わらない。30代の男性が、子供の病気や平日の授業参観のために休みの届を出しても、50代の男性管理職の理解がなく、なかなか帰りづらい雰囲気がある、休みも取れないという状況で悩んでいる。まさに「企業の意識改革」という今日のテーマが重要。意識だけではなくて、制度やルール、風土、職場の文化、そうしたものを変えていかないといけない。

・男性新入社員対象のある意識調査では、将来育休を取りたい男性が7割以上いた。同じ業界でA社とB社があって、B社のほうが育休を取りやすいとなったら、優秀な人材は全部そこに流れる。育休が取りづらい会社は、いい人材がどんどん辞めていってしまう。

・少子化、人口減少問題について、なぜ女性が産むことを諦めたり、ためらったりするかというと、仕事とプライベートの生活の両立が困難なことがトップ。男性管理職に理解してほしいのは、子供が生まれなかったら、商品やサービスは売れない。住宅も、車も、家電も、保険も、旅行も売れない。子供を生み育てやすい社会にするためには、夫婦の満足度を上げる、結婚生活を楽しむようにすることが大事。実際、男性が育児に携わる国ほど出生率が上がり、女性が就労できる、就労を続けられる国ほど出生率がまた上がっていく。

・子育てパパは、業務が効率化されて生産性が上がったり、コミュニケーション力がついて、今まではできなかった取引ができるようになったりする。「ダイバーシティ力」も高まる。これからは、ワーキングマザー、介護をする従業員、外国人、高齢者など、多様なライフスタイル、多様な価値観を持った人をどうマネジメントするかということが問われてくる。企業の成長にとっても、多様性の理解力というのはすごく大事。これは、本を読んでも身につかない。自分で、あの大変な育児をやってみるとそこで初めてわかる。だから育児休業を取らせたほうが、そういう管理職をたくさん育成することができますよと言っている。

・ワークとライフはトレードオフではない。仕事だけでなく、生きていく上で経験したこと全てが相乗効果のように活きてくる。ワーク・ライフ・シナジーであり、ブレンドであり、ハーモニーであり、その人の人生のインテグレーション、統合である。仕事をしながらでも生産性を高めて、かつ、育児に携わるといろいろな成果が出てくる。

・仕事のやり方、働き方、意識を変えていくことは、自分の人生問題。父親が変われば社会が変わる。ワーク・ライフ・シナジーが企業を変える。

パネルディスカッション「企業事例から見る働き方の意識改革」

コーディネーター 安藤哲也 氏
パネリスト 
株式会社ニチレイフーズ 管理部人事企画グループマネジャー 大出麻紀子 氏
理研計器株式会社 総務部副部長兼人事課長 金子順一 氏

 

<会社概要・取組事例>

○ 大出麻紀子 氏(株式会社ニチレイフーズ)

イメージ・冷凍食品、レトルト食品等を取り扱う食品製造販売業。全国に営業支社・生産工場及び海外事業所がある。従業員は約1,600名、女性の役職者は約30名。女性の育児休業取得者は年間20名程度

・両立支援制度:19日を限度に分割して育児休業を取得でき、分割取得は積立年次有給休暇に振替可能(有給)。介護休業は1年間取得可能であり、1年間を限度に休業と短時間勤務を併用できる。育児事由の短時間勤務は、子が小学校4年生まで。

・働き方の見直し:サマータイム期間中に本社では早帰りを推奨。メールマガジンを毎日発信することにより定時退社の意識醸成。残業の原則事前申請・人事担当の巡回により、残業の実態を把握し、常態化部署・従業員については部署長へ働き方改善依頼。育児や介護等の個人事由により転居異動が不可能になった場合、地域を限定することで勤務を継続できるように地域限定総合職制度を導入。当初は女性社員の離職防止が目的だったが、実際の制度利用者の約3割が男性社員

・キャリア支援:全国の事業所支社でキャリア支援プログラムを開催し、仕事視点だけでなく個人視点・社会の環境変化の視点も含め、従業員一人一人が自分のキャリアを考える機会を提供している。

○ 金子順一 氏(理研計器株式会社)

・1939年の創業以来、同じ場所(板橋区)で営業。従業員数は760名。産業用ガス検知・警報器を製造。工場が板橋区、函館、桶川、桜井市に、営業所・出張所は全国22カ所、海外代理店がアメリカ、ドイツにある。

・人事課で社員全員の面談を実施。目的は、モチベーション向上と人材の適材適所の管理、社内コミュニケーションの活性化、メンタルヘルスケア。効果として、人事と従業員の距離が縮まったこと、問題点がわかったこと、コンプライアンス意識が向上したこと。

・社長提案の時間外勤務削減コンテストを実施。社員の意識に変化が見られ、2011年、2012年と残業が減少

・社員のライフスタイルの多様化に応じて社員を適正に評価し、適材適所の人材活用ができるよう人事制度を見直し

・ワーク・ライフ・バランスの推進は、会社・従業員ともにプラスになる。社長も経営戦略として認識。会社の継続的な発展を考えると、従業員が安心して働ける環境が大切

参加者からの質問

Q 両立支援制度を使うだけで仕事は二の次という社員に対しての対策は?

○ 金子順一 氏(理研計器株式会社)

・社員に制度だけでなく制度利用のための目的をきちんと説明することが必要。面談の形で説明を行うとさらに効果がある。

○ 大出麻紀子 氏(株式会社ニチレイフーズ)

・産休前と復職前の2回、原則は人事担当が面談を実施。制度説明と併せて、会社は「育児」を支援しているのではなく、「仕事と育児の両立」を支援していることを繰り返し伝えている。制度利用ありきではなく、まずはどのように工夫すれば両立できるか考えてみるようにアドバイス、必要に応じて制度を利用しながら成果を出し続けてもらいたいと伝えている。育児休業復職時、戦略的に配置転換を行うことで自身のキャリアパスを考える機会を提供したり職域の拡大に繋げたりすることする工夫をすることも重要

Q 大企業だと余力もあり制度整備もできると思うが、中小規模だと難しいのが現状。会社の規模や業種にあわせた取組を伺いたい。

○ 金子順一 氏(理研計器株式会社)

・大企業と同じ制度を作るのではなく、人事担当者としてその制度の目的を理解し、自分の会社にどう落とし込んでいくかを考えることが重要。やろうと思えば会社の規模にかかわらずできる。ただ、中小だとトップが近い分、トップの理解が必要

○ 大出麻紀子 氏(株式会社ニチレイフーズ)

・トップのコミットメントは後押しになる。会社のビジョンを明確にし、トップの言葉で社員にも伝え、どのように行動変容させていくかが重要

その他、会場から、育児との両立中のモチベーションの持たせ方、女性の役職登用についてなどの質問があり、コーディネーターとパネリストから様々な事例紹介やアドバイスなど「働き方の意識改革」について活発な議論が行われました。

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